Do your Best!?

ベストを尽くせとは、頑張りを必要とする世界においては、あまりにも使い古された言葉になっています。


最善を尽くすことは、至極当然とされてスポーツの世界でも、勉学の世界でも、そして会社においても同様に「やるべきこと」とされています。


しかし、精根尽き果てるまで頑張ってしまう日本人は、このBestの意味を少し間違っているような気がします。


もちろん最高の、とか最上のという意味においては確かにそうなのですが、これが口語として語られたりする場合は、「心を込めて」という意味が含まれているのです。


その証拠に手紙の最後には、Best wishesとかBest regardsといった言葉が添えられることがあり、そこからも推察できると思います。


会社のために身を削って、すべてを捧げて、その犠牲を当然と思う日本的な働き方には、効率を求める西洋人でさえ、しばしば苦笑しているのはご存知かもしれません。


心を込めて、今できる最善を尽くすが、身体を壊して燃え尽きるようなことはしないで頂きたいと私は、常々相談にみえる方にお話ししています。


”Do your best”とは、「心を込めて行いなさい!」であって、決して「燃え尽きなさい!」ではありません。そんな残酷な言葉ではありません。


こころにどこか癒えることのない渇きのようなものを感じたら、燃え残りのキナ臭さのような匂いを感じたら、歩みを止めてBestの在り方の点検を行ってはいかがでしょうか?