心理学事始め

心理学は、一番新しい分野の学問であり、まだ組織だっておらず「学問とは呼べない」ということが、70年代頃まで大学の中でも聞かれることがありました。


しかし、人文分野でいえば、昨今大変な人気を持ち、他の学科にまして優秀な人間が集まっていると言われています。


ITだって、そんな意味で言えば、心理学よりも新しい分野であるわけですから、学問といえども時代の寵児であり続けて、やがて淘汰されて認められていくものなのでしょう。


さて、その心理学の最古の思索を為したのはヒポクラテスです。BC400年ころ、性格と体型を関連つけて分類したことが、精神疾患の生理学的理論の事始めとなったと言われています。


その後、BC350年ころ、アリストテレスが、客観的に行動観察を強調し、観念連合の法則を提唱しました。


分析、実験、思索構築、法則化、組織化が、学問の事始めとなります。


多様化する人間とその生き方は、加速度的に進んでいくことでしょうから、今後の心理学の進歩も、おそらくそれに同調して変わっていくことでしょう。


一日も早く、心理療法に決定的に影響を与えるような、つまり治療に結びつくような理論が出ないかと楽しみにしております。