うつによる惨劇 残された方々の姿が目に浮かぶ…

独ジャーマン ウィングス機を故意に墜落させたとみられているアンドレアス・ルビッツ副操縦士(27)の父親が26日夕、現場近くの仏ルベルネ村の慰霊碑を訪れていたこ とがわかった。現場のあるプラツオートブレオネ村のベルナール・バルトリーニ村長が28日、朝日新聞などに明かした。

 バルトリーニ村長によると、父親は他の乗務員の家族とともに訪れた。「(父親が)惨劇の全てを両肩に背負っているような印象を受けた。完全に疲れ果て、時折ひざまずき、涙ぐんだ。ほとんど死んだかのようだった」という。

 一方、ルベルネ村のフランソワ・バリク村長によると、機長(34)の家族も28日朝にルベルネ村の慰霊碑を訪れたという。「母親と兄か弟、おいだったと 思う。慰霊碑を訪れたあと、彼らが1キロほど山に向かって歩いて行くのに同行した。それから、山の前で彼らだけにした。小石や、機長の子どもたちのために 松ぼっくりを拾っていた」と振り返った。ルベルネ村の人口は130人ほど。バリク村長は「(150人の犠牲者は)とんでもない損失だ」と述べた。(ルベル ネ=松尾一郎)

朝日新聞社