境界性人格障害の原因

色々な説がありますが、定説のようになっているものがあります。

 

生まれて間もない赤ちゃんは、自分で動くことはできません。同じ場所で寝ているか、母親に抱っこされているかです。母親にとって、自分が必 要だと言う幸福感があります。ところが、そのうち、赤ちゃんは、ハイハイをしたり、ヨチヨチ歩きをしたりで、未知の世界に冒険に出ます。当然、赤ちゃんに とって、お母さん母親は、自分を応援してくれる人で、冒険にでることをうしろで見守ってくれ声援してくれる人だと思っています。

 

子供が成長し母親の自分自身から離れていくことが祝福できる母親の場合はよいのですが、赤ちゃんが自分の元を離れていくことを寂しく思う母親もいるのです。このような母親の場合、無意識にその気持ちが表情に出たり、意識的に隠れて子供を不安にさせたりします。

 

このように、自分から離れると見捨てるよと言うメッセージを母親が送ってしまうのです。見捨てられ恐怖が、 境界性人格障害の行動の基本と考えると理解できるため、この説が定説のようになっています。なお、気がつかれたかも分かりませんが、この母親自身が、程度 の大小は別にして、境界性人格障害の要素を持っているのです。母親が、赤ちゃんから見捨てられないように、色々な行動をしているからです。

 

上記以外では、遺伝的なもの、性的虐待なども言われています。また、虐待を経験しているという説もありますが、上記の母親との関係がもっと深刻になったものと思われます。

 

定説ではないですが、持って生まれた脆弱性に、環境などが関係したと考えるのが自然だと思います。これは、性格の形成から考えています。同じ環境で育っても、それぞれの性格は異なります。